奄美大島『野鳥三昧』
180514
梅雨の最中で予報も雨でしたが、晴れ男の前には何の意味もない。晴天に恵まれた「探鳥三昧」でした。最近は、
中国から観光客が激増しているそうですが、ほとんど会うこともなかったのは、私達が「野鳥三昧」だったからでしょう

 5月14日(月)晴れ
6:00起床
7:00朝食
ガッツリ食べてから、二日目の探鳥に出発。

■奄美自然観察の森
本日は、9時から「奄美自然観察の森」でガイドをお願いしている。移動中に、車の前をリュウキュウアカショウビンが横切る。流石は奄美大島だと感心しきりです。
更に、奄美自然観察の森に向か道路(長雲峠)で、枯れ木に止るリュウキュウズアカアオバトを見つけ、ゆっくり写真を撮らせてもらう。

奄美大島では森林に「枯れ木」が目立つ。塩害だろうかと思っていたが、これは、リュウキュウ松が松くい虫によって壊滅した跡だという。
奄美大島の野鳥の種類は格別多いわけではない(と思う)。特異点は、奄美しかいない野鳥が多いことです。
日本の野鳥命名のルールは、
 ・本州を基本にする
 ・北海道や南西諸島は「亜種」になることが多く、名前の頭に「地名」がつく
 ・南西諸島全域で見られる野鳥は、頭に『リュウキュウ』がつく
 ・奄美大島だけでみられる野鳥には、頭に『アマミ』がつく

右は、奄美自然観察の森に掲げられたサインです。これを見れば、ローカル色が豊かなことが分かる
今日、ご案内いただく「龍郷町職員氏」と、家内が打合せ中に、私一人ぶらりと歩き、野鳥を見つけて写真を撮った。

その写真を見せて「トラツグミがいた」と言ったら、家内や職員氏、更にはオーストンオオアカゲラの巣を見張っていたバーダー氏達が色めきたった。

私が写したのは「オオトラツグミ( 天然記念物 絶滅危惧ⅠA類)」と言うそうで『幻の鳥』と呼ばれるほど、出会えない野鳥だそうです。
私は、いきなり「幻の鳥」をゲットしてしまった。
雌雄で巣材を集めるため出てきたようで、特殊な日だったようです。
ちなみに、職員氏は「ブラタモリ」でタモリ氏を案内した有名人でした。

全て写真がとれた分けではありませんが、奄美自然観察の森で出会った野鳥(周辺を含む)は、
 ・オオトラツグミ
 ・オーストンオオアカゲラ
 ・アカヒゲ
 ・ルリカケス
 ・リュウキュウズアカアオバト
 ・リュウキュウアカショウビン
 ・アマミコゲラ
 ・アマミヤマガラ
 ・アマミヒヨドリ
 ・アマミシジュウカラ
 ・サンショウクイ
 ・リュウキュウメジロ
 ・サンコウチョウ
 ・キジバト
でした。
ルリカケスは個体数が増えすぎて、絶滅危惧種の指定から外れたそうです。
オオトラツグミと、アマミヤマガラは、DNAレベルで別種と分かり、近々、区分が変わるそうです。

奄美自然観察の森は、広さ約8千坪で、リュウキュウジイを主体にした森だそうです。
リュウキュウジイ自体が、アマミの自然の源泉だそうです。

森には、天然記念物の、アマミイシカワガエルやオットンガエルがいます。アマミイシカワガエルは「日本一美しいカエル」と言われるそうです。

カエルの卵を食べる、シリケンヤモリも同居しています。自然とは「食物連鎖」ですね!

食物連鎖と言えば、やはり天然記念物のシイノトモシビダケが面白い。


直径10㎜ほどのキノコで、暗くなると青く蛍光します。オオナメクジに食べられることで「繁殖」を繰り返すそうです。ちなみに、最大の繁殖地は和歌山だそうです。

奄美自然観察の森の滞在時間が長く、昼食が取れませんでした。持っていたドーナツ1個が昼食代わりになりました。

西郷南洲謫居跡
奄美自然観察の森からほど近い「西郷隆盛が愛可那と過ごした場所. 西郷南洲謫居跡」へ向かいました。

奇しくも、私達が奄美大島に到着した昨夜が、NHK大河ドラマ「西郷どん」で、隆盛が奄美に幽閉される日でした。

幽閉先の西郷南洲謫居跡は臨時休業で、見学できませんでしたが、写真のようなところでした。

余りの暑さに、近くのお店まで歩き、アイスクリームを食べました。
大好きな「白熊」ですが、西郷バージョンです。中味も、練乳を練り込んだもので、和歌山で手に入るものと
かなり違いました。これもとても美味しかった。

お店のテーブルを借りて食べる間、大河ドラマ「西郷どん」の話になりました。多くの村人が撮影に参加しており、村は「大フィーバー」だったそうです。

村には、西郷隆盛も愛可那さんも、記録はなく伝承も少ないそうです。
話を聞く限りでは、西郷は「愛可那を本気で愛しただろうか?」と疑問に思いました。ドラマと違い、決して奄美に根を下ろす生活ではなかったようです。
ちなみに、西郷隆盛と愛可那の間で生まれた長男は、京都市長になっているそうです。

■秋名の田んぼ
冬になると「シギチが集まる」ことで有名な秋名の田んぼに足を延ばしました。
残念ながら、まったくのシーズオフで、田んぼも耕作されておらず、多くは原野状態でした。
シギチは皆無で、
 ・アマサギ
 ・カルガモ
 ・ダイサギ
 ・キジバト
こんなところでした。

これで帰路に着きます。途中「大島紬村」に立ち寄ります。

■大島紬村
奄美大島の観光名所です。
「大島紬」が出来るまでを紹介しており『こんなに大変なんヤ』と分かりました。ただ、撮影禁止で写真が全くない。ネット時代なんで、写真解禁をしないと話題にならんやろうね!

「大きなお世話」だと言われそうですが、職員数と観光客のバランスを見ていると、とても採算が合っているとは思えない。このような「伝統の継承」に個人では限界が来るのではなかろうか。

直売店で、気にいったネクタイを購入しました(お安くはありません)。お陰で、以降の入場料が免除になりました。

ここの敷地面積は約12000坪、奄美自然観察の森の5割増しです。ただ、ハブの危険性があるので、歩けるのは遊歩道がある限られた部分だけでした。
出会った野鳥は、オオトラツグミ以外は奄美自然観察の森と同じです。とは言え、写真が取れたのは「ほぼこちら」で、野鳥観察に関して言えば、恐るべき存在でした。
■居酒屋脇田丸
夕食は、奄美市名瀬(繁華街)の居酒屋「脇田丸」です。
ナビに電話番号を入れ、出発したのですが、とんでもない処に着いてしまった。こんな経験は2度目です。カーナビって、案外こんなミスがあるのかも。

電話で場所を聞き直しやっと到着。
付きだしのほか、注文したのは
 ・お造り盛合せ

この7種が入っています。
ご覧のような冷凍のマグロやサーモンはありません。地魚のお造りは絶品でした。
 ・桜エビと青さの天ぷら
 ・イセエビの味噌汁
私はビールで、家内はジンジャエールでした。しっかり呑んで、しっかり食べて〆て6000円でした。御馳走様!

これで本日の予定は終了。
カレットハウス泊