オーストラリア旅行で感じたこと
賃金と物価
オーストラリアの物価は「日本の3倍」であると、前項で触れた。

国名 1980年 2022年 倍率
豪州 1480万人 2628万人 1.78倍
日本 11677万人 12462万人 減少中
2005年がピークで12775万人
物価が高くても、移民や出稼ぎが押し寄せている。右表で分かるように、40年で人口は1.78倍に増えている(我が国の人口は減少中)。物価が高くても、それを上回る所得(魅力)があるわけです。
最早、日本の魅力は激減している。それでも「移民が多いじゃないか」という向きもあるが、それは「質」を見るべきであろう。日本への移民希望者(多くは出稼ぎから)の犯罪率の高さが、日本の安全神話を揺らがしている。

分かり易い事例で言えば、マクドのパート単価です。
一般パートで「時給3000~3500円」と言われる。管理職(店の責任者)になれば時給は5000円に達するという。旅行中、ハンバーガーのお世話になることが多かったが、この時給を払いながら、1個22~25豪ドル(2200~2500円)で販売していることの方が不思議でした。
私も時給で働くパートタイマーです。日本では「法外な時間給」と、友人から顰蹙を買っているが、この話を聞けば「俺はマクドの時給か!」と思った。

余談ですが…
 Aさん:イギリスで二人でラーメンと餃子を食べたら「1万円したよ!」
 Bさん:それは高い!オーストライアだったら「7500円で済んだはず」
普段からお世話になる、日本の「ラーメン餃子定食」のお値段を考えて欲しい。むしろ、日本の「賃金と物価」がクレージーなのです。
レイクランドのバナナは一人勝ち
台風(ハリケーン)の多いオーストラリアでは、台風のたびに「バナナに被害」が出て値段が高騰する。しかし、オーストラリアで「バナナは必需品」だそうで、高騰しても「買う」しかないという。

以前は、バナナの産地ではなかったレイクランド(ヨーク半島への旅で通過点)は、360度「山で囲まれて」おり、ハリケーンの被害がほとんどないという。元々は「広大なサバンナ地帯」だったものが、バナナの適地と分かって、次々開墾されいている(写真参照)。

新型コロナでは、いち早くロックダウンしたオーストラリア。バナナの収穫期になっても「外国人労働者」が入ってくることが出来ず、収穫できないまま「朽ちた」と言う。

日本でも、信州の高原野菜が同様の憂き目になっている。ただ信州の場合、
 ・高齢化
 ・過疎化
こんな理由で、外国人労働者に頼るしかないが、バナナの場合は少し違うのではないか?「バナナの収穫作業など、オーストラリア人がすべきことではない」という意識があったように思う。
信州では、爺さん婆さんが働き細々と出荷が続いたが、オーストラリアの場合、農場主は働くことはなかったようです。因みに、バナナ収穫外国人労働者の年収を聞いたら「1千万円」と言う回答でした。これでは、低賃金の日本に3K作業に来る外国人労働者は減るはずです。
奥地でも働く日本人
人口が3千万人に達しないのに、日本の20倍の国土面積を持つオーストラリア。外国人労働者がなくては「もう回らない」ことは良く分かる。

今回のcapeyokeは、都会であるケアンズから800㎞離れた熱帯雨林ですが、各地で「日本人店員」と出会いました。
アジア人なのは分かるのですが、中国・韓国・日本人の見分けはほぼつきません。つたない英語で買い物をすjるのですが、普通に「日本語で返事」が帰ってきて、初めてわかる。

キュランダ観光では、列車を利用しました。
日本人の車掌さんが案内をしてくれて、とても心強かった。キュランダ駅に着いたら、車掌さんは「お土産店の店員」に変身していた。
capeyokeへ向かう途中のロードハウスでも、日本人店員さんは「売るだけ」ではなくマルチに働いていた。この労働慣習は日本人特有ではないかと感じました。外国人労働者でも、日本人は「重宝される」のではないかと、思った次第です。