初夏の道東『野鳥と野草三昧』 | |||||||||||
野草三昧 | |||||||||||
道東の新緑は溢れており、野鳥を見つけるのは容易ではありません。そこで「野草三昧」も目的にしていました。 北海道の植物で気付いたことが二つある。 1.草木がやたらデカい。木は高く、葉1枚ごともデカい。 道東は晴天が少なく夏でも気温が低い。光合成の効率の悪さを「デカさでカバー」するかの如くであった。 2.高山植物と共通性ある野草が多いように思った。 この感想は間違いではなかったようで、高山植物のルーツは「寒冷地植物」だそうで、氷河期と関係がある。 ここで紹介する多くは『高山植物』に近く、実はとても小さな花が多かった。花と葉を対比してご覧いただければ、その比率でお分かり頂けると思う。 |
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■温根内(釧路湿原) ヤナギ(種類不明)綿毛が空気中に浮遊しており「花粉症」にならないかと心配でした |
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アマドコロ |
キスゲ |
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バイケイソウ(湿地では至るところで出会った) |
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ヒメカイウ |
ヤナギトラノオ |
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サギスゲ |
ハナタネツケバナ |
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釧路湿原「温根内」の風景・カキツバタ |
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カキツバタ |
ヤチヤナギ |
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地味な草ですが「ハーブとしての評価かは最高」だそうな。但し、折滅危惧種で採取禁止。そのため人工栽培の研究が急がれている。 | |||||||||||
ミツガシワ |
コタヌキモ |
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イソツツジ |
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イソツツジ(とても美しい) |
ワタスゲ(泥炭の厚い湿原で群生) |
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道東の湿原は「泥炭=石炭になれなかった原始植物」で成り立っている。泥炭層が厚いほど養分が少なく、生息できる植物が限られる。同じ湿原でも泥炭層の厚さで風景は一変する。 | |||||||||||
コツマトリソウ |
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ハスカップ |
ツルコケモモ |
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アヤメ(湿地から少し離れて咲く) |
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旅行中、至る所で出会ったのが「蕗」である。大きなものは2mにも達するそうで、自然バランスを崩す植物となっている。景観を守るためにカットされた場所もあったが、果てしない戦いに見えた。 | |||||||||||
■釧路自然公園 |
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シャク |
コンロンソウ |
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クリンソウ |
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名前不明 |
クサノオウ |
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■厚岸「愛冠岬」 |
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岬に続く草原は「原生花園」なのですが、今年は季節が遅れていました |
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シコタンキンポウゲ(ウマノアシガタに似ている) |
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■ポロト案内舎(宿泊)付近早朝散歩 |
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センダイハギ 至る所で見かけたが、名前のイメージと全く別であった |
タチツボスミレ 関西で見るスミレの倍ほど大きい |
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エゾノシシウド |
ハルザキヤマガラシ |
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ハクサンチドリ(海に近いところでは良く見かけることができた) |
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■あやめヶ原 |
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厚岸道立自然公園「あやめヶ原」 名が示す通り、アヤメが群生する「原生花園」である。 ただ、ここでも季節が遅れており、アヤメはチラホラだけでした。 あと1週間すれば「見ごたえがある」そうですが、タイミングが合いませんでした。 原生花園は、放牧された馬が「色花を嫌う(微毒がある)」ため、結果として『花園が出来上がる』というわけである。 ただ、全ての花が咲き揃う分けではない。種ごとに咲く時期を迎えるので「色とりどり」とはならない。 |
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シコタンタンポポ |
ハクサンチドリ(白花) |
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■涙岬 岬先端の「人面岩」が涙を流しているように見えることから、この名がついた。 ここも原生花園であるが、やはり季節が合わない。 ちなみにここは『ケイマフリ』が観察できる貴重な場所である。 |
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センダイハギの群生 |
スズラン |
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■藻散布沼⇒風澗林道 探鳥目的のコースで「野草」の記録はない。 ただ、風澗林道でホウの木の蕾(写真右)を見つけた。 水辺を占める植物は ・フキ ・バイケイソウ ・ヨブスマソウ (ヨブスマとは「こうもり」のことで、三角形の葉が特徴) どれも「大きくなる」ことが特徴である。そのくせ、競争力はないようで、他の植物がある場所では少なかった。 |
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■霧多布湿原センター |
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エゾノコリンゴ(サクランボより小さなリンゴが出来る。種ばかり食べられないそうである) |
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カラマツソウ |
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クシロハナシノブ |
エンコウソウ |
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フタマタイチゲ |
ヤチボウズ(状態をいう) |
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ワスレナグサ |
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ギョウジャニンニク |
オオバナエンレイソウ |
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■奥琵琶瀬 |
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エゾツルキンバイ |
ハスカップの花 |
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■霧多布湿原(センターと反対側) |
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霧多布湿原(泥炭の厚い部分)見渡す限りのワタスゲ。泥炭が厚く窒素分が少ないため、 他の植物は繁殖できない。ワタスゲは競争力が弱く、このような場所でないと生きられない |
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霧多布湿原(センターと反対側)美しい原生花園状態となっていた |
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エゾカンゾウ |
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クロユリ |
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オオバナエンレイソウ |
スミレ |
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ヒオウギアヤメ |
湿原(原生花園状態) |
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■ハシリコタン ここも原生花園だが、季節が合わなかった。 |
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コタンとは「集落」という意味だそうです。風蓮湖に突き出た海抜0mの集落で「漁業」の街です。風が吹き渡る環境で、大きな木はありません。植物の名前に「ハマ」とつくモノが多い。 ハマエンドウ |
ハマニンニク(イネ科の植物で米のように実がつく) 「ユキホオジロ」の大好物で、冬は絶好の観察地となるが、雪で閉ざされた道を5q以上歩く必要があるとか。まず無理やろな |
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シロヨモギ |
キジムシロ(これは本州でもよく見かける) |
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コウボウムギ |
エゾオオバコ |
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ハマハタザオ |
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ルピナス(園芸種が野生化した) |
サンザシ(バラサン沼にて) |
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■茨散沼(ばらさんぬま) |
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別海十景の一つ「ばらさん沼」です。湖面に浮かぶように小さな花が咲いていました(かなりズームで撮影) ネムロコウホネ |
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酪農喫茶グラッシーヒルにて昼食。これで日高さんとはお別れです。 この後、厚床駅よりJRで釧路に向かう。釧路からはレンタカーで移動。今夜の宿泊は美留和の「すばるの宿」です。途中、摩周湖へ、3度目の正直で「霧のない摩周湖」と出会えました。それは『旅行紀』の方でご紹介します。 |
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美留和は道東でも「内陸」になります。気温も5℃以上高く、寒さはありませんでした。 これ以降は「探鳥と観光」で、ご紹介できる植物は少ない。それは「旅行紀」の中で取上げていきます。最後になりますが、ハマでは時期尚早で出会えなかった「ハマナス」が美留和で咲いていました。 |
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