冬の道東『野鳥三昧』
2月20日(水)

関空

飛べない羽「B787」が並ぶ羽田
早朝に家を出て、関空駐車場に車を預ける。
関空6:55発で、羽田を経由して「たんちょう釧路」空港へ向かいました。
B787の運航停止を受け、ANAも苦しい機材手当です。昨年はB787だったのに、今年は、関空〜羽田「B777」〜釧路「A320」と古い機体でした。

たんちょう釧路空港


温根内

エゾアカゲラ
たんちょう釧路空港()で、ガイドをお願いしていたポロト案内舎・日高さんと合流。早速「温根内()」へ。

昨年春と同じ出発コースです。案内されたのは、バードテーブルです。説明を聞いて至極納得です。

昨年は見事な湿原でしたが、湧き水が出ていないところは凍結し、雪で覆われている。
野鳥の餌があっても、それは全て雪の下で、この環境では「餌は何にもない」状態です。だから冬の北海道で、山野鳥が生きていけるのは『餌場』だけという。
ここでは、
 ・ミヤマカケス
 ・エゾアカゲラ
 ・シロハラゴジュウカラ

 ・ハシブトガラ
 ・シメ
 ・カラス
 ・トビ
こんな野鳥と出会えました。

別荘地にもバードテーブルはあるのですが、厳冬期では、多くは住んでおらず、バードテーブルが維持されているのは、公共によって管理されている場所に限られている。
では、バードテーブルを紹介しましょう。

バードテーブル

ミヤマカケス

シジュウカラ

シロハラゴジュウカラ

タンチョウの生息地へ移動。途中、昼食を済ます。

タンチョウ・サンクチュアリ動画

タンチョウ

タンチョウを狙うキタキツネ

タンチョウのねぐら「雪理川」

雪理川の音羽橋にて
タンチョウは、明治時代に、狩猟対象として一般に開放された。そのため、大正時代には『絶滅』したと考えられていた。
昭和の初め、飢えたタンチョウが農家の庭先に現れ、農家によって保護されたのが、現存するタンチョウの始まりと言われる。

本来「渡り」をする野鳥ですが、餌場を得てからは渡りを止めてしまった。現在、1500羽まで回復したが、近親交配が進んでいるという。

鶴居村のタンチョウ・サンクチュアリでは、環境省から「トウモロコシ」が支給され、日本野鳥の会によって維持管理されているという。

鶴居村()にて
 ・タンチョウ
 ・オオハクチョウ
 ・キタキツネ
雪理川にて
 ・タンチョウの寝床
キタキツネの夜襲を避けるため、湧き水で凍結しない雪理川で眠る。
ここで、オオワシを見たのですが、タンチョウやオオハクチョウの方がバトルに強いそうです。
勿論、昼なら、キタキツネも簡単に撃退する。

平和に見えるオオハクチョウですが、飛べる野鳥で最高重量(10s)の翼は強靭で、翼の一撃は人間でも折るそうです。
次の目的地「根室」に向かう途中、「道産子」に会いました。
北海道開拓のため、本州から連れてこられた『日本古来種』が道産子で、小型の馬です。夏は、道産子にまたがり「湿原散策」が出来るそうです。
移動中に、・ノスリ・オオカワラヒワに出会いました。
コッタロ湿原()、塘路湖()では野鳥に会えませんでした。

眼下の根室湖
厚岸湾を望む高台に建つ道の駅で、トイレ休憩。ここは、カキの産地で食事もおいしいそうですが、それはまたの機会に。

厚岸湾()および厚岸湖は凍結しておらず、本格的な海鳥の探鳥開始です。
 ・オオハクチョウ
  (写真右)動画
 ・オオワシ
 ・ホオジロガモ
 ・マガモ
 ・スズガモ
 ・クロガモ
 ・カワアイサ
 ・ウミアイサ
 ・オオセグロカモメ

オオセグロカモメ

クロガモ

オオワシ(若鳥)

ホオジロガモ(♂)

ウミアイサ

ホオジロガモ(♀)

これで初日は終わりです。
浜中へ帰ってから夕食です。私は、エビ天うどんと日本酒でした。
この日は、 最高気温:-3℃、最低気温:-9℃でした。

追記
野鳥はどうして「渡りの時期を知るのか?」そんな話題が出ました。野鳥だけではなく、生物全体に詳しい日高さんによれば、野鳥の頭には「光センサー」があり、日照時間の変化を感知できるそうです。どうやらそれで、渡りの季節を知るらしい。