夏の道東
野鳥三昧
今回の目的は、表題にあるように「エトピリカに会いたくて」です。更に、ギンザンマシコやシマフクロウも大きな目標でした。クマゲラも会いたい野鳥でしたが、ヒグマ出没地域と重複しており、ガイドなしに森を歩く勇気はありませんでした。
は、落石ネイチャークルーズ以外はガイドをお願いしておりません。
それでも、たくさんの野鳥に会えたと思います。

落石ネイチャークルーズでは、新谷(にいや)さんにお世話になりました。
波はベタでしたがうねりがあり「今年最高の海霧」という濃霧の中で観察になりました。断続的に小雨が降り、海霧もレンズにまとわりつく環境でした。持っていったカメラはコンデジ(50倍ズームと60倍ズーム)で、船も被写体も揺れる中で、高倍率ズームの難しさを味わいました。


 エトピリカ
数が少なく出会える保証はありませんでした。前日のクルーズは空振りだったそうですが、濃霧のお陰で至近距離での出会いとなりました



 ウトウ
この海域に3000羽ほどいるそうで、結構出会えました

 ケイマフリ
昨年も出会ったのですが、まるで豆粒でよく分かりませんでしたが、今回はしっかり観察できました

 ハイイロエリアシシギ
海に浮かぶ唯一のシギ。ハイイロエリアシシギ(メスは赤くて美しい)/最上段は夏羽、最下段は冬羽

 ウミウ(北海道にいる「ウ」は、ウミウ、ヒメウ、チシマウカラス(これは超貴重種で今回は会えず)です。関西では、カワウがほとんどで、ウミウに出会うことはめったにありません)

出来るだけ画像処理で「霧」を剥がしたのですが、この程度の画像が限界です。それでも、念願のエトピリカに出会えてよかったです。

落石ネーチャークルーズの設立は5年前。某大企業の海外駐在員だった新谷さんは、その赴任中に「海鳥観察の必要性」を感じたそうです。帰国後、早期退職し根室市に働きかけて実現しています。ただ、その道のりは平坦ではなかったそうです。
人口2800人の根室市に日本有数の漁業組合が4組織あることでも分かるように、漁師さんたちはとても裕福だそうです。だから~ネーチャークルーズが収入につながる~と言った切り口は、まったく通じず、豊かな自然と貴重な海鳥の存在をアピールすることで、共感を呼んだそうです。
現在、4隻の協力(殆どボランティアに近い)を得て、運行されています。

 ギンザンマシコ
知床峠へギンザンマシコを求めて、早朝(4:00)出発。寒い!車に暖房を入れる。濃霧でしたがギンザンマシコに無事出会うことが出来ました。濃霧で野鳥も安心するのか?ほんの数メートルでの撮影です(画像処理で霧をはらっています)

       ↑「オス」/↓「メス」


 アマツバメ
一旦宿へ帰る途中、知床自然センターからフレペの滝を見学に。
「クマが出没しています」の看板が多く、鈴を鳴らし、柏手を打ち、大声で歌いながらおっかなびっくりで歩く。途中、たくさんの野鳥と出会いました。

海に面した断崖絶壁に落ちるフレペの滝(写真右)に到着。
強引に拡大すれば写っているのですが、滝の内側に営巣するアマツバメが、滝へ突入を繰り返していました。

 シマフクロウ
訪れたの釧路湿原野生生物保護センターです。
ここでは、傷つき保護された野生生物が治療を受けて、野に帰っていきます。

治療中のシマフクロウもいるのですが、展示されたカービングのシマフクロウ(原寸大)で体感です。
世界一大きいといわれるだけあって、ホンマに大きなフクロウです。
主食は魚で、羽音を消す必要がなく、バサバサと飛翔音がするそうです(研究員氏の話)。シマフクロウの羽を見つけたのですが、死骸と言えども持ち去ることは違法と言うことで諦めました。

今回の旅行では、各地の湿原や原生花園で、探鳥と野草観察を楽しみました。
そんな湿原や草原で出会った野鳥たちを紹介します。
 アオジ


 ベニマシコ


       ↑「オス」/↓「メス」
 ハシブトガラ

 ヒバリ
 ホオアカ
予期せぬ「初の出会い」で、感激でした!
 カッコウ

 カワラヒワ
 コゲラ
 コヨシキリ

 シマセンニュウ
 モズ
 ノビタキ
     ↓オス


     ↓メス

     ↓若鳥


 ノゴマ

 ニュウナイスズメ
スズメと違い、ほっぺたに黒い斑点がない
 スズメ
 オオセグロカモメ
北海道で無造作にいるが、世界的に見れば「ここでしか見れない」レアな海鳥。外国のバーダーさんには人気の野鳥だとか。綺麗な羽を拾ったので、大切に持ち帰った。
 キンクロハジロ
数ヶ所でキンクロハジロの群れと出会った。どうやら彼らの『北へ帰る』のは、北海道でもOKのようだ
 オオジュリン
 オジロワシ

 シロハラゴジュウカラ
 タンチョウ
 トウネン
 ウグイス

美留和・きらの宿『昴』のバードテーブルにやってきた鳥たち

 ハシブトガラ(若らしい)

 シメ

 ウソ

 アカハラ(落鳥)
落丁していたアカハラ(まだ硬直していなかったので直後だと思う)。さらに近くでアオジも落丁も見つけた。きっと道路で捕食中にはねられたのであろう。
交通量の多くない道路だけに飛ばしており、野鳥の感覚より早く車がやってくるのだろう。
もはや助けようもないが、
アイスパックを
もっていれば標本用に持ち帰り、今後の研究資料に役だったであろう。残念。


写真以外にも多くの野鳥に出会いました。
今回はプロガイドをお願いしておらず、それでもこれだけ出会えたのはラッキーだったと思います。