170620(火)曇り
北海道の夜明けは早い!
3時半には夜が明けだして、4時には明るい(と言っても、私のような「F値」が低いカメラには、辛い明るさです。
4時半に宿(鱒や:写真)を抜けだし、3㎞ほど離れた「農道まで探鳥」です。
道路わきに「花」が咲き、ブッシュから野鳥が顔を出す。ピーカンだと多いそうですが、残念ながら旅行中「ピーカンの朝」はなかった。それでも、
 ・オオジシギ
 ・カッコウ
 ・タンチョウ
 ・アカゲラ
 ・ベニマシコ
 ・コヨシキリ
 ・ノビタキ(夏羽)
 ・スズメ(こちらではとても珍しい)
 ・シジュウカラ
 ・ハシブトガラ
 ・キビタキ
 ・アオジ(夏羽のアオジはとても綺麗。鳴声をも素晴らしいです)
※この付近は何度も来ているのですが、上記3種が「普通にいる」ことを初めて知りました。陽が落ちれば、ヤマシギやモモンガが大活躍だとか!でも、我らのカメラでは無理なので、ハナから諦めです。

7時半から「朝食」です。アメリカンブレックファーストで、たっぷりコーヒーを頂きました。

関東から来たという、同宿の先輩(75歳だそうです)。年代物のロータスヨーロッパでツアー中だそうです。

壊れそうな部品は持参しているそうで、故障すれば「自分で修理」してツアー続行だそうです。

私はここまで優雅な老人にはなれそうもないけど、それで「望外な老後」を過ごしていると、感謝しています。

8時半、今回の旅行のメインエベント「クマゲラに会いたくて」の開始です。
今年は例年より早く、見つけてあった3ヶ所の巣穴のうち、2ヶ所ではすでに巣立ってしまった。残るのは「本日の場所」だけだそうです。

まず、幾つかレクチャー受ける。
 ・クマ除けスプレーの使い方
 (出会った時「冷静に対処」出来る保証は何にもない)
 ・ガイドの橘さん(鱒やのご主人)に『口外禁止(巣穴の場所)』をきつく注意されました(地理に疎い私たちが説明できるような場所ではない。分かったことは~支笏湖に近い~ことだけです)

まずはコンビニで昼食を買い、林道に分け入りました(もう迷路です)。
現地近くに着くと素早く行動し、巣穴の見える場所へ移動。なにせ、絶対秘密の場所だそうで、見つかることを極端に恐れていらっしゃる。

衣類は迷彩柄(「人」から見つからないように)で携帯椅子に座り、ただひたすら待ちます。ここからは二人だけでです(橘さんも帰ってしまう)。

連絡手段は携帯電話(SOSを出しても、援軍到着まで30分はかかる)。武器は「撃退スプレー」だけです。もしヒグマに遭遇したらどうするネン!

9:40観察開始。正面は、ちらちらと支笏湖が見えるけど「背後は深い森」です。熊に気付かなければ「背後から突然襲われそう」です。3分に1度は背後を見て「心細い限り」です。

普通なら「2時間以内に給餌に来る」と聞いていたのですが、2時間待っても全く来る様子がない。この時、橘さんから連絡が入ったが
 「まだです」
 「じゃあ、あと1時間待ってください」
ということで、サンドイッチを頬張って再度「待ち」の体勢です。クマゲラに会いに来たのに、ゲラは来ずにクマだけ来たら「どうするネン」と不安は募る一方です。
待つこと2時間55分(3時間で諦めると決めていた)、巣穴付近に気配が起きた。

私達は、1チャンスでしたが出会うことが出来ました。ただ後で考えてみると、出会えない可能性の方が高かったと思う。
クマゲラの滞在時間は、
 ・巣穴の様子を伺う10分
 ・巣穴で20分
 ・巣穴を出て5分
合計35分でした。
クマゲラの生態に詳しくありませんが、不可解なことが多すぎます。
橘さんと話を詰めてみたのですが、
 ・巣穴へやって来るまでの時間が長すぎる(少なくとも3時間以上あった)
 ・雄しかやってこなかった
 ・巣穴から雛の声が聞こえなかった(勿論姿もなし:雛が小さいのか?)
 ・巣穴の滞在時間が長すぎる
 ・巣穴から「糞」を運び出さなかった

何らかのアクシデントがあって、もう、この巣穴には雛はいなかったのではなかろうか? 雄だけが「諦めきれずにやって来た」のではなかろうか? 本当のところはどうだったんだろう。


無事「クマゲラに会いたくて」が終了したのが13時半。橘さんに連絡を入れてピックアップして頂きました。

この後、エゾライチョウとの出会いを求めて「林道」を走り回りました。とにかく走って「偶然の出会い」を求めるしかありません。でも残念ながら、ラッキーは続きませんでした。
出会ったのはキタキツネだけでした。

最後に、キンブトー(写真上)に立ち寄りました。
以前ここでヤマセミを撮影したことがあるのですが、橘さんによれば「とても珍しい」ことだそうです。それよりここは「唯一の水場」として、クマ・シカ・キツネなどが一堂に会する場所だそうです。こちらの方がずっと「怖い話」です。

この後、橘さんとは別れて、我らだけの行動になりました。

まずは「川湯温泉」です。日帰り入浴が出来る個所はたくさんあるのですが…
源泉は「数日匂いが消えない」ほど硫黄成分が高く、慣れない人にはキツイそうです。
そこで、随分薄められてた泉質の温泉を選びました。ここで、熊の恐怖の緊張をほぐし、日没まで農道で探鳥。

7時からは夕食です。
 ・トキシラズの焼き物
 ・ワカサギの揚げ物(阿寒湖の名物)
 ・お造り
 ・グラタン
 ・和え物
 ・シジミの味噌汁(網走湖の名物)
私はビールを頂きました。

昨日より早く20時に爆睡でした。