初夏の道東『野鳥と野草三昧』  130621
野鳥三昧  野草三昧
6月21日(曇り一時小雨)最低気温6℃(おそらくこれくらい)。最高気温11℃
8:45ポロト出発。今日は霧多布周辺を回る。あやめヶ原⇒涙岬⇒藻散布沼⇒風澗林道⇒霧多布湿原センター(湿原見学)⇒奥琵琶瀬⇒霧多布湿原⇒霧多布(湯沸)岬⇒アゼチの岬⇒温泉

3時半起床、北海道の朝は恐ろしく早い。野鳥のさえずりで起こされる。
朝食は8時。それまではポロト沼(写真右)を散歩です。沼にはタンチョウの夫婦を始め、まだたくさんのカモがいました。
水辺の野鳥も多く、コヨシキリが葦に止まって姿を広してくれました。

また、沼の周りには植物も多く、野鳥と野草が同時に楽しめます。それは別ページでご覧ください。 

  ■あやめヶ原 
今日は『野草三昧』が目的です。まずは、アヤメの原生花園で知られる「あやめヶ原」です。
原生花園とは、馬の放牧地で「馬が色花(微毒)を嫌う」ため、結果的に『花園』が出来上がる様です。ご覧のように、馬が放牧されており、今回訪問した原生花園では、一番本格的でしたが「1週間早かった!」という。今年が季節が遅れており、ガッカリして孵るお客様が目立ちました。

  ■涙岬
『なみだ岬』これは、アイヌ語に無理やり漢字を充てたわけではない。
ここも原生花園なのですが、花園が出来るには、もい1週間ほど必要な様子です。

草原を歩いていくと「岬」にでます。岬の先端にある「岩」が、まるで泣いているように見えることからこの名がついたそうです。順を追って写真でご覧いた出来ましょう。

数年前に、安全に歩くための整備が行われ、この手摺もその時に設置されたそうです。それまでは、岬の先端に行くのはとても危険だったとか。更に「バリアフリー化の要望」もあるそうで〜何処まで整備するのか〜という議論が起きれいる。健常者の言い分と言われそうであるが「バリアフリーを完全に行えば自然も消える」と言う意見に賛成です。残念ですが無限なバリアフリーはあり得ない。その時こんな例が出た、それは「富士山をバリアフリーにしたらどうなるか?」であった。

赤い四角で囲んだ部分が「人面岩で涙を流しているように見える」ことから、この名がつきました。では、近づいて行きます。
人面岩に近づくにつれて、少女から老女に見えるのは面白かったですね!

この岩の下は、ケイマフリ(写真右)の絶好の探鳥ポイントです。結構距離はあったのですが、見ることができました。

  ■藻散布沼
今年2月、水鳥の探鳥で訪れた日散布沼に隣接する沼です。はるか遠くに「タンチョウの親子」がいました。

  ■風澗林道
藻散布沼から霧多布湿原センターへ向かうルートに、風澗林道(約7km)を選びました。お目当ては「エゾライチョウに出会えるかもしれない」でしたが、これは空振りでした。
トドマツの植林を縫う林道で、とても癒されるルートでした。流石は北海道と思いました。

  ■霧多布湿原センター
霧多布湿原センターで昼食です。私は、エゾシカカレーを注文しました。ちょっと、おっかなビックリでしたが、とても美味でした。
料理方法は、鹿肉をステーキにして、カレーでさっと煮込むそうです。食べながら「鹿ステーキでビールの方が良かった」と思いました。ただ、そんなメニューはありません。

昼食の後、土産物を購入・発送してから「湿原散策」です。
霧多布湿原でも、こちらは泥炭層が薄く「植生は豊か」でした。

木道はNPO活動で作ったそうで、素朴であった。こんな時は建築屋はいやだね!コストが見えるだけに苦労が偲ばれました。ここではたくさんの湿原植物を見ることができました。それは「野草三昧」でご覧ください。


ワタスゲ

奥琵琶瀬・泥炭の露出
湿原植物を堪能して移動です。釧路湿原ほどではありませんが、霧多布湿原も広い。湿原センターの反対側へ向けて走りました。湿原を横断する河を超えれば風景が一変します。

泥炭層が厚くなり、養分が殆どない湿原で、ここで生きられるのはワタスゲのみで、写真右のような風景になりました。

  ■奥琵琶瀬
冬には水鳥を見せてくれた奥琵琶瀬、今は何もいません。その代り雪と氷に覆われていた水際を見せて暮れます。
茶色に見えているのは「泥炭)の露出です。

私は勘違いしていたのですが、石炭と似てもにつかぬ代物で、棕櫚の繊維にしています。これに何万年の時間と想像を絶する圧力が掛かって石炭になります。

泥炭とは、まさに「石炭になれなかった遺物」です。歩けばフワフワしており、柔らかいマットの上を歩くようです。

  ■霧多布湿原

湿原センターと反対側にある木道です。ワタスゲしかない風景より植生は豊かですが、湿原センター付近ほどではありません。今回の旅で、最も「原生花園」の雰囲気を味わうことができました。ここでも主役は『エゾカンゾウとクロユリ』です。

エゾカンゾウ

クロユリ

  ■霧多布(湯沸)岬

霧多布岬ですが、灯台の名前は「湯沸(とうふつ)岬灯台」です。本来の地名は「とうふつ」で、霧多布が後追いの名称のようです。
写真上は『エゾカンゾウの咲き乱れる原生花園』の筈でした。蕾はいっぱいあったのですが、咲いていたエゾカンゾウはほんの僅かでした。ここでも「1週間季節が遅れている」でした。それでも、ここでは多くの水鳥を見ることができました。
霧多布の反対側にあるのが「アゼチの岬」です。
ここは、エトピリカの南限」として、かつては探鳥が出来たそうですが、今は呼び戻すためのデコイしかありませんでした。
何時か戻ってくればいいですね!

今日の行程はこれで終わりです。本日の宿泊「ポロト案内舎」へ向かう前に町営温泉で、1日の雨を落とす。
湯上りにビールを注文しました。

夕食は浜中のお寿司屋さん。
注文はご覧の通りです。ここでも私はビールを注文し、美味しい海鮮料理でいただきました。

午後9時には就寝「夢の中」となりました。

全体(海鮮具材の下は寿司飯)

海鮮部分(ワカメの器に入っている